アークアカデミー通信

アークアカデミー通信6月号

今年のサマースクールのテーマは『Superhero』 皆さんの心のうちに眠っているスーパーヒーローを呼び覚まします!

日本のスーパーヒーローといえば、アンパンマン。日本のアニメは海外でとても人気があるのですが、このアンパンマンは海外では受け入れ難いようです。目の前でお腹を空かせていたり困ったりしている人を助ける、というのがアンパンマンの正義ですが、「僕のお顔をおたべ」という考えは、なんとも奇妙でグロテスクに思えるようです(笑)。

「正義」に対する考えも、文化によってそれぞれ違います。スーパーヒーローが大人気の北米では、正義は「悪を排除する」という単純なものでなく、天から与えられた才能(天賦)を社会に還元するという意味合いがあるようです。つまりヒーローとは自分の力を誰かを助けるために使う人のことで、これらは特別な力を持った人の「義務」として考えられているそうです。慈善活動家が多いのも、こうした正義に対する考え方が根本にあるのかもしれません。『スパイダーマン』の名言に、“With great power comes great responsibility(大いなる力は大いなる責任が伴う)というのがありますが、アメリカのスーパーヒーローがムキムキマッチョの大人が多い一つの理由に、アメリカ人のヒーローの本質である「責任感」があることを示すために、心も体も成熟した人間であることを象徴しているのかもしれません。

一方、アメリカのヒーローに対して、ここ20年の日本のアニメや漫画の主人公は少年で、体格も中性的な傾向にあるようです。主人公が戦う理由も、『ワンピース』は主人公が海賊王になるための旅であったり、日本全体で社会現象を巻き起こした『鬼滅の刃』は鬼になってしまった妹を人間に戻すための兄の奮闘であったり、自分の野望のために戦っていたりとアメリカの「与える」ヒーロー像とは大きく異なっています。でもこれらの漫画が海外で大人気なのは、ヒーロー像も時代とともに変わってきたのかもしれません。

私達1人1人には特別に与えらえた才能(gift) があると信じていますが、子供達が自分の中にある gift に気づき、世のため人のために貢献できるスーパーヒーローが続々と誕生することを願いつつ、サマースクールを準備しています。奮ってご参加ください!

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アークアカデミー通信5月号

東京のある知人との会話。お子さんをインターナショナルプリスクールに入れ4年間で約1千万円(!!)をつぎ込んだそうですが、小学校は公立の学校に進学させたところ、GW明けにはほとんど英語が消えていたと嘆いていました(泣)。

これって本当によくある話なんです。小さな子供は英語をすぐ覚えるけれど、忘れるのもあっという間。日本で英語を習得するためには、インターなどで最後まで大金を払い続けるか、工夫しながら細々と継続するかのどちらかしかありません。

また、帰国生のよくある話の一つ。親御さんはお子さんの英語が消えないように工夫されていました。ところが高校受験年の1年間、毎日進学塾で受験英語と他教科の学習に励み、めでたく志望高合格。でも残念な事にネイティブライクの英語が吹っ飛んでいってしまいました。受験「英語」と英語は違います。英語の習得を続けてきた生徒が受験年で英語力は落ちてしまうのは、決して珍しい話ではありません

日本の英語教育って、日本語ががっつり介入してくるため、どうしても翻訳英語になってしまうんです。英語力というより国語力が試されている?と思う時もしばしばあります。「英語脳」だけでは太刀打ちできないんです。でも受験制度が変わらない限り、翻訳英語は避けて通れないわけで、そこにジレンマを感じてしまいます。学校の英語、受験の英語、塾の英語、英会話教室の英語、同じ“英語”なのにゴールが違う、そんな矛盾を年々強く感じてしまいます。

英語を習得するためには、とにかく継続するしかありません。「たくさん聞く・たくさん話す・たくさん読む・たくさん書く」を何度も繰り返すこと。これが一番大事という事を意識しながら、英語学習に取り組んでいきたいですね。

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アークアカデミー通信4月号

感染対策の規制も緩和され、春休みに海外旅行や短期留学を楽しんだ方もいらっしゃるのでは? 海外から戻ってくると、日本に帰ってきたな~と思う瞬間が誰にでもあると思います。私にとってそれは、車内放送や店内放送が必要以上に聞こえてくる瞬間です。

目が見えない人へのサービスの一部であるとは思いますが、「開く(閉まる)ドアに気をつけてください」「足元にご注意ください」「忘れ物に気を付けてください」「体の不自由な方に席をお譲りください」「小さいお子さんは手をつないで・・・」と延々と注意事項が流れてきます。つい最近、飛行機に乗る機会があったのですが、「酸素マスクを着用の際はご自分の衛生マスクを取ってからご使用下さい」という機内アナウンスに思わず笑ってしまいましたが、これは「お風呂に入る前は服を脱いでください」と同じレベルです。行き過ぎたサービスは無礼です。

日本はなんでもかんでも世話をしてくれる国です。世界40か国以上訪れた経験がありますが、こんなに世話好きな国は日本しか思い浮かびません。サービスにかけては世界一です。誰かの言われた通りにやっていればなんとか生きていける国です。ぼーっと生きてても「上げ膳・据え膳」でベルトコンベア式で処理され、偏差値によっていく学校が決まり、一括採用があります。特に会社員は、税金の処理から福利厚生まで会社がサポートしてくれます。健康管理だって、学校には定期健康診断があり、会社や自治体でがん検診などをサポートしてくれます。

ただ、あまりにシステムが整いすぎた社会は、人間としての自立・自律する機会を奪うというのも事実であるような気がします。孔子の格言に、「魚を与えるのではなく、釣り方を教えよ」というのがありますが、社会も学校も家庭も魚を与える事に必死になっている、そんな気もするのです。

英語学習の最終目的は子供の自立。その尊いゴールに向けて、新年度心新たに生徒様と真摯に向き合っていきたいと思っています。

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アークアカデミー通信3月号

政府は3月13日からマスクの着用について 個人の判断に委ねる方針を示しました。「任意」から「個人の判断」??私の国語力の問題なのか、「ちょっと何を言っているかわからないな~」と皮肉をボソっともらしたくもなりましたが、まずは一歩前進。健康な子供にマスクは害でしかなかった・・と個人的には思います。

「小さな子供は表情が読めないと、脳と心が育たたない」という京都大学の脳学者の衝撃的なレポートを読み、「感染予防対策」がもたらした弊害の大きさに、保身に走ってしまった我々大人の責任を重く受け止めています。子供は真似して学ぶ事が基本。英語に関しても、音を真似するだけではなく、口や舌の動きを真似する事がとっても大切です。特に子供は無意識に口の動きや表情を見ていて、まさに五感をフル回転させながら学んでいます。

また指導する側も、発音の矯正は、まず口と舌の動きから入るものですが、マスクをすることで、声も聞き取りにくいし、口の動きも見えない。子供達もマスクをしているとしゃべりにくいのでボソボソ声になってしまう等、消化不良な気持ちを抱えてしまう事もしばしば。日本語にないfやth、pやbといった破裂音は、視覚と音声の両方で学ばなければならないのですが、3年間のマスク生活で、「口元を見る」という行為が自然にできなくなってきているように感じます。相手の表情が読めないって大人にとってもストレスですが、子供達にとっては計り知れないほどのダメージを与えているのではないかと危惧しています。

あまりに定着しすぎたマスクから素顔への移行は時間がかかると思いますが、子供達の心と体が健やかに育つ健全な社会を創っていくという大切なゴールを目指して、素顔の笑顔が溢れる日常を取り戻していきましょう!

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アークアカデミー通信2月号

大学入試共通試験が終わり、いよいよ受験生にとってはラストスパートの2か月になりました。体調を整え、睡眠を充分にとり、100%の力が受験で発揮できますように。

中学受験においても最近「英語入試」という言葉を聞かれるようになりました。我が家の長女は今年4月から6年生になるので、私も本腰(?)を入れて、この英語入試を調べ始めたのですが、大学入試改革や小学校の英語の教科化の影響もあってか、中学受験で英語入試を実施する学校が年々増えている事に驚きました。

また、最近の中学受験の英語入試においては、「英検取得者が優遇される」という学校も増えてきています。中には入学金や授業料の免除があったり、英語そのものの入試科目が免除される等、様々な優遇制度が用意されており、英検を取得しており、英語入試で中学受験する場合は、このような優遇制度がある学校を選ぶことは大いにアリだと思います。

高校や大学入試のみならず、中学受験にも英語が力を発揮します!英語入試や優遇制度の活用を視野に入れ、小学生のうちに英検準2級以上を取得されたい方には、英語の多聴・多読を強くお勧めします。試験や英検に役立つだけではなく、使える英語にも繋がり、人生の選択肢に広がりを持たせる事が出来ると思います。

我が家の長女にも多読・多聴をさせていますが、親子喧嘩をしながらも(笑)、とにかく継続させた甲斐あってか、英検準2級程度の問題は感覚的に解けるようです。毎日20分の取り組みが成果となって可視化され、親子共々、更なるやる気に繋がっていっています。

4月より、「英検+文法コース」の開講や英語の多聴・多読のアプリの活用等、より皆さまのニーズに沿ったサポートをご提供させていただく予定です。詳細はまた別紙にてご紹介させていただきます。毎日15~20分間、ぜひ自宅でも英語時間を捻りだしてみて下さい。

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アークアカデミー通信1月号

Happy New Year!  明けましておめでとうございます。

車の技能試験に不合格になってしまったアメリカ人の私の親友(涙)。アメリカ人が日本の免許に切り替える際、技能試験を受ける必要があります。この技能試験のハードルが高い!なぜかというと、技能試験の合格基準は、「事故を起こさない安全運転が出来るか?」だけではなく(試験全体の20%の評価くらいでしかありません)、安全確認の順序、ウインカー点灯秒数などの教習所で教わった運転方法を100%求められるからです。ルールを守る事が最も大切なのです。本来ルールは目的を達成するためのものである筈なのに、日本ではよくルール自体が目的となっているケースが多いようにも思います。

例えば、将棋の佐藤天彦九段が対局中にマスクを着用しない違反行為で、反則負けになったというニュースが話題になりましたが、そもそも将棋の対局中は喋らないのに、マスク着用のルールがあることが異常です。目的の達成に貢献しないルールは自由を奪う害になります。このニュースを見ておかしいと思えないなら思考停止の極みです。学校の校則も、目的が分からないルールがたくさんあり、尾崎豊の歌が心に響いたというパパやママもいらっしゃるのでは(笑)?

公教育の英語に関しても、教科書に記載している事を忠実に暗記する事ができるかどうかが目的となっているのでは、と思う事がしばしばあります。「高校3年生までに、英語のニュースが聞き取れ、ハリーポッター程度の本が読めるようにする」というような具体的な目的を設定し、その目的達成のために注力した方が、効率的・効果的なような気もします。4技能の実力向上はもちろん理想ですが、限られた時間の中ではまずは優先順位をつけて取り組んでいかないと、どれも中途半端に終わってしまいます。

「英語を制するものが受験を制する」という言葉も聞かれますが、試験ではよい点が取れても、実際に使える英語が身につかなければ意味がありません。英語評価の基準を変え、現実的な目的設定を検証してくれれば、英語嫌いも減るのでは、と妄想にふけながら新年を迎えています。

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アークアカデミー通信12月号

 

 

アメリカの文化人類学者であるルース・ベネディクトの著書『菊と刀』には、日本人の国民性を研究したものが記されています。その中で彼女は、欧米では内面の良心を重視する(罪の文化)のに対し、日本は世間体や外聞といった他人の視線を気にする(恥の文化)と考察しました。日本人の行動を規制するのは内なる良心ではなく、人の目(世間)であると記されています。どちらの文化が良いとか悪いとかいう問題ではなく、自分が背負っている文化を客観的に評価することによって、なるほど!と納得がいくことがよくあります。

例えばある調査では、「マスクが外せない」理由は科学的根拠より、人の目が気になるからと答えた人が75%だったそうです。中高生では、自分の素顔を見せる事自体が恥ずかしくてしょうがない、と感じている子供達が増えているそうです。多数派の意見や方向に従う事が「正義」という暗黙の空気が満ちている、そんな気さえします。

この恥の文化は、ひょっとして日本人の英語習得は阻む要因にもなっているのではないかな~と思う事がしばしばあります。とにかく間違う事が心理的に重いというか、耐えられないというか・・・特に英語ビギナーにその傾向が強く見られるように思います。「恥」の感情にとらわれてしまうんです。実は私自身もそうでした。私たちは偏差値教育の中で英語を学ぶことをほとんど制度的に強要されてきたので、無意識のうちに「人と自分の英語を比べる」ことをしてしまい、「間違いはダメな事」だと刷り込まれているのです。

逆に、英語上級者は、自分はまだまだ英語ができないという、ありのままの自分を認め、素直に学べる人が多いような気がします。なので伸びしろが大きいのが特徴です。

結局「恥」って自意識過剰によるもの。自分は自分、他人は他人という、健全な個人主義もバランスよく養っていきたいものですね。

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アークアカデミー通信11月号

 

 

先月、小学高学年クラスをクリストファー先生が不在の間代講させていただきましたが、10歳前後の子供の脳のしなやかさに感心しっぱなしでした。

小学校高学年くらいになると、驚くほど理解力が伸びます。テキストの開けたページで一番長い単語を20秒で覚えて、見本を見ずに書く、なんていう作業もしましたが、フォニックスの基礎が入っているので、暗記をしなくてもスラスラ書けるし(書いた単語はhippopotamus) 、教科書の文章(4~5センテンス)を2分で暗記し暗唱するという作業も、ものすごい集中力で取り組む事ができています。このレベルになると、会話のキャッチボールが楽しめるようになり、「英会話」らしくなってきますね~。

英語の低年齢化が進み、小さい頃から英語を始めるお子さんが増えてきましたが、それと同時に小学高学年くらいから塾等で忙しくなり、「英会話」を辞めてしまうお子さんも以前より増えてきたように思います。しょうがない事だとは思いつつも、もったいないな~という気持ちでいっぱいにもなります。テストが目的の学習に移行するにつれて、正解・不正解の2元的価値観を植え付けるというか、あんなに自由に発言していた子供が、間違いに対して異常なまでの恐れを感じるようになり、急に会話ができなくなります。正しい答えでないと恥ずかしくてしょうがない、そんな感じなんです。経験的には、テスト中心で「正しい答え」を覚えこまされた人って、英検1級レベルでも使える英語にほど遠いケースが多いように思います。

若い時こそ小さな間違いをたくさんして、免疫力をつけていく絶好のチャンス。大人の役割は、子供が安心して間違いを経験できるセーフティーネットを張り巡らすこと。英語学習に限らず、子供のうちに子供らしい間違いをたくさん経験して、本当の試練に直面した時に、立ち向かう事ができるしぶとい精神を育んでほしいと願う毎日です。

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アークアカデミー通信10月号

 

やる気スイッチみたいなCMがあるようなのですが、「やる気スイッチ」って本当にあるのでしょうか?

保護者の方からも、うちの子にやる気を出させるにはどうしたらよいですか、というような質問を受ける事がありますが、東京大学の池谷裕二先生によると「やる気」は存在しない事が科学的に証明されているそうです。やる気は行動を起こす要因でなく結果。やり始めない限り、いつまでもやる気は出ません。

皆さんも心当たりがあるのではないでしょうか?家の掃除や草取り、やる気が出るまで待っていたら、いつまでたっても始まりません(笑)。でもいざ始めると、10分のつもりが1時間も作業に熱中していたり、掃除だけでは物足りず、部屋の模様替えや断捨離にまで発展したり・・

どうも「やる気」というものは「やる気」のない人間によって作り出された虚構のようです。まずは行動する事で結果が伴ってくるようで、私達の感情や気分の起点になるのは、脳ではなく身体なんです。例えば、「楽しい」から「笑う」行動が出ると思われていますが、これも本来は「笑顔をつくる」と「楽しくなる」そうです。例えば、胸をはって歩く、ガッツポーズをしてみるといった行動を起こすことによって自信や達成感といった「気分」が生じます。

そもそも脳にスイッチを入れるのは身体。まずは身体を動かさない限りスイッチは入りません。これは作業興奮というもので、脳からドーパミンが分泌されるそうです。「さあ、やるぞ!」と考えても「頑張って」と応援されてもドーパミンは出てこないのです。怒られても褒められても、気持ちの動きではやる気は生まれないのです。ドーパミンを出す方法は一つだけで、それは具体的に動くこと、作業することなのです。学校の先生で、「お前はやる気が足りない!」なんて頭ごなしに怒鳴りつける先生が昔はいましたが、ないものを出せという方が無理な話ですよね。今から思えばあれはパワハラだったな・・・

「継続」という事が大前提の語学学習に取り組む上で、この事実を知っているととても役に立ちます。「やる気」がでなくても、感情ではなくまずは行動する事が大事だと知っているだけでも、習慣化への近道となると思いますよ。

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アークアカデミー通信9月号

英語は絶対必要だと思う利用の一つは、日本語では情報が本当に限られているから。英語での情報量を太平洋に例えるなら、日本語の情報は武庫川くらいのレベル。それに加え、インターネット等の発達で、情報量は毎年2倍ずつ増えているそうです。
情報リテラシーはますます重要になってきますね。
この2年間で痛感したことは、巷にあふれる情報のほとんどが嘘であったりプロパガンダだったりするという事。英語学習者にとって、英語ニュースのCNNやニューヨークタイムズ紙などは、教材の王道のような存在ですが、内容はけっして中立的なものではないという事を前提に読んだり聞いたりする必要があるし、そこにある情報を鵜呑みにするのではなく、自分で考えたり分析したりする事が、今まで以上に重要になっていると思います。
ノーベル医学・生理学賞を受賞した本庶佑先生は「ネイチャー、サイエンスに出ているものの9割は嘘で、10年経ったら残って1割だ」という事をインタビューで仰っていました。
サイエンスについては知りませんが、歴史に関しても、バイアスや主観が入り乱れ、客観的な事実って1割もあればいいのではと、私のような無教養なおばちゃんでも感じています。
最近、「ワクチン『未接種』は実際より多く 接種歴別コロナ陽性者数の集計方法を変更」というとんでもないニュースがありましたが、歴史に記されているデーターも、結局隠蔽やらバイアスだらけなんだろうなと、最近の杜撰な政治の在り方を見聞きしながら感じるところでもあります。
将来、研究者の道に進む夢を見る子どもたちに、どんなことを伝えたいかという問いに本庶先生は、こんなメッセージを語っていました。
「研究者になるにあたって大事なのは「知りたい」と思うこと、「不思議だな」と思う心を大切にすること、教科書に書いてあることを信じないこと、常に疑いを持って「本当はどうなっているのだろう」と。自分の目で、ものを見る。そして納得する。そこまで諦めない。
そういう小中学生に、研究の道を志してほしいと思います。」
最近、SDGsが日本でも話題になっており、小学校からSDGsについて学んでいるようです。(ちなみに、SDGsがこれだけ盛り上がっているのは日本くらいで、外国人に「SDGs」といっても、通じない事が多い)。1人1人が主体的に環境問題に関わっていくのはもちろん大切ですが、教科書に書いてあることを鵜呑みにするのではなく、まず疑って本当にそうなのか自分で考える力(critical thinking)を養っていくことが、SDGsに取り組む上でも重要だと思います。
みんなが一斉に同じ方向に進もうとするとき、少数でも個人でもこれはおかしい、と思える人がいる社会の方が健全であるし、そうした少数の意見のほうが実は正しかったという場合も多かったりもするので、まずは自分の頭で考える事を習慣にしていければいいですね!
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