英語は絶対必要だと思う利用の一つは、日本語では情報が本当に限られているから。英語での情報量を太平洋に例えるなら、日本語の情報は武庫川くらいのレベル。それに加え、インターネット等の発達で、情報量は毎年2倍ずつ増えているそうです。
情報リテラシーはますます重要になってきますね。
この2年間で痛感したことは、巷にあふれる情報のほとんどが嘘であったりプロパガンダだったりするという事。英語学習者にとって、英語ニュースのCNNやニューヨークタイムズ紙などは、教材の王道のような存在ですが、内容はけっして中立的なものではないという事を前提に読んだり聞いたりする必要があるし、そこにある情報を鵜呑みにするのではなく、自分で考えたり分析したりする事が、今まで以上に重要になっていると思います。
ノーベル医学・生理学賞を受賞した本庶佑先生は「ネイチャー、サイエンスに出ているものの9割は嘘で、10年経ったら残って1割だ」という事をインタビューで仰っていました。
サイエンスについては知りませんが、歴史に関しても、バイアスや主観が入り乱れ、客観的な事実って1割もあればいいのではと、私のような無教養なおばちゃんでも感じています。
最近、「ワクチン『未接種』は実際より多く 接種歴別コロナ陽性者数の集計方法を変更」というとんでもないニュースがありましたが、歴史に記されているデーターも、結局隠蔽やらバイアスだらけなんだろうなと、最近の杜撰な政治の在り方を見聞きしながら感じるところでもあります。
将来、研究者の道に進む夢を見る子どもたちに、どんなことを伝えたいかという問いに本庶先生は、こんなメッセージを語っていました。
「研究者になるにあたって大事なのは「知りたい」と思うこと、「不思議だな」と思う心を大切にすること、教科書に書いてあることを信じないこと、常に疑いを持って「本当はどうなっているのだろう」と。自分の目で、ものを見る。そして納得する。そこまで諦めない。
そういう小中学生に、研究の道を志してほしいと思います。」
最近、SDGsが日本でも話題になっており、小学校からSDGsについて学んでいるようです。(ちなみに、SDGsがこれだけ盛り上がっているのは日本くらいで、外国人に「SDGs」といっても、通じない事が多い)。1人1人が主体的に環境問題に関わっていくのはもちろん大切ですが、教科書に書いてあることを鵜呑みにするのではなく、まず疑って本当にそうなのか自分で考える力(critical thinking)を養っていくことが、SDGsに取り組む上でも重要だと思います。
みんなが一斉に同じ方向に進もうとするとき、少数でも個人でもこれはおかしい、と思える人がいる社会の方が健全であるし、そうした少数の意見のほうが実は正しかったという場合も多かったりもするので、まずは自分の頭で考える事を習慣にしていければいいですね!
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