やる気スイッチみたいなCMがあるようなのですが、「やる気スイッチ」って本当にあるのでしょうか?

保護者の方からも、うちの子にやる気を出させるにはどうしたらよいですか、というような質問を受ける事がありますが、東京大学の池谷裕二先生によると「やる気」は存在しない事が科学的に証明されているそうです。やる気は行動を起こす要因でなく結果。やり始めない限り、いつまでもやる気は出ません。

皆さんも心当たりがあるのではないでしょうか?家の掃除や草取り、やる気が出るまで待っていたら、いつまでたっても始まりません(笑)。でもいざ始めると、10分のつもりが1時間も作業に熱中していたり、掃除だけでは物足りず、部屋の模様替えや断捨離にまで発展したり・・

どうも「やる気」というものは「やる気」のない人間によって作り出された虚構のようです。まずは行動する事で結果が伴ってくるようで、私達の感情や気分の起点になるのは、脳ではなく身体なんです。例えば、「楽しい」から「笑う」行動が出ると思われていますが、これも本来は「笑顔をつくる」と「楽しくなる」そうです。例えば、胸をはって歩く、ガッツポーズをしてみるといった行動を起こすことによって自信や達成感といった「気分」が生じます。

そもそも脳にスイッチを入れるのは身体。まずは身体を動かさない限りスイッチは入りません。これは作業興奮というもので、脳からドーパミンが分泌されるそうです。「さあ、やるぞ!」と考えても「頑張って」と応援されてもドーパミンは出てこないのです。怒られても褒められても、気持ちの動きではやる気は生まれないのです。ドーパミンを出す方法は一つだけで、それは具体的に動くこと、作業することなのです。学校の先生で、「お前はやる気が足りない!」なんて頭ごなしに怒鳴りつける先生が昔はいましたが、ないものを出せという方が無理な話ですよね。今から思えばあれはパワハラだったな・・・

「継続」という事が大前提の語学学習に取り組む上で、この事実を知っているととても役に立ちます。「やる気」がでなくても、感情ではなくまずは行動する事が大事だと知っているだけでも、習慣化への近道となると思いますよ。

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