小学生2年生のクラスから人称代名詞と前置詞を取り入れたフレーズを毎回練習しています。「男の子だったら”he”, 女の子だったら”she”, 動物や物だったら”it”にしてみよう!」なんて普通の事が普通に説明できる自由を享受できる日々は、ひょっとしてそう長くないかも・・・と最近の社会情勢を見聞きしながら悶々とした気持ちになっています。

最近、カナダのオタワで、子供たちへの非二項代名詞の使用を強制する教育委員会に反対するためにムスリムとクリスチャンの親たちの団体が団結すると言う異例の事態が起こりました。 女性や男性を表す代名詞のhe やsheを使うのではなく、性的マイノリティの気持ちを配慮し、すべてtheyに統一するというのです。これは単なる言葉狩りであり、国や教育機関による子供達の思想への過度な干渉のように思います。

また今月、アメリカカリフォルニア州の法案に、親の責任と児童福祉の要件として、子どもの性的移行を「肯定する」ことが盛り込まれました。つまり、子どものトランスジェンダー(性的移行)を肯定しないと、虐待とみなされることになるのです。学校の教師に洗脳されて、子どもがトランスジェンダーとなり、親がトランスジェンダーを否定すると児童虐待扱いとなり、里親に出されます。これは現在進行形で起こっている事で、親権の略奪が国家をあげて推し進められている忌々しき事態だと思います。小学生でもサンタクロースを信じている子供はたくさんいます。まだまだ現実と想像の区別をつける脳は発達段階であり、大人の言った事を事実として受け止めてしまう年代です。どの時代やどの社会でも、女っぽい男の人とか、男の子っぼい女の子っているものです。自分自身の幼い日を振り返っても、私はかなり男の子っぽい女の子で、自分の事も「僕」と言っていましたが、子供にはそういう時期もあるものだよ、と親も社会ものんびりと見守ってくれていました。もし今、カリフォルニアの公立学校に私のような(普通の)子供がいれば、あなたは女の子の体に閉じこめられた男の子です、とホルモン剤を打たれたり、性転換手術を受けさせられたりと、人生をめちゃくちゃにさせられただろうなと思うとぞっとします。

ジェンダーフリーがプロパガンダ化して正義が暴走すると、言葉(魔女)狩り、検閲、新たな差別が始まる、そんな嫌な予感がします。

性の多様性の理解の増進というもっともらしい言葉を使い、トランスジェンダーの話が巧みに利用され、特定少数のアジェンダに基づく既存価値観の破壊があるのだとしたら、それは文明にとって不利益であり悲劇であると思うし、そうした視点で世の中を見ると、「正義」を振りかざすキャンペーンにはほどほど気をつけなければならないし、誰にとっての正義なのか冷静に考えてみるという事が重要だと思います。

6月9日に、衆院内閣委員会でLGBT理解増進法案が可決され、明日6月13日に衆院本会議を通過する予定ですが、「ジェンダーの多様性を祝い、誰もが生きやすい社会の実現」なんていう、レインボー的なイメージとは裏腹に、LGBT法案の最終的な目的は小児性愛合法化の流れの一旦だと恐れを抱いている人もたくさんいるという事は知っておくべきかと思います。日本は、アメリカの流れを良くも悪くも後追いするので、負の側面も理解しておいくことはとても重要だし、なぜ世界各国でこのLGBTQ+のムーブメントがごり押しされているのか、ニュートラルな視点で今後の社会情勢をみていく必要があるように思います。

下記のビデオは「女性って何?」という問いに、ある著名なジャーナリストが各分野で活躍されているプロフェッショナルにインタビューするドキュメンタリーです。6月は”pride month”としてお祝いされているようですが、何をお祝いしているのか改めて考えさせられるビデオです。