アークアカデミーが開校したのは今から12年前の2010年、その翌年に「外国語活動の本格的な導入」が小学校で始まりました。その当時、専門家の方々から「きっと格差を生むだろう」という事がささやかれていましたが、残念ながらそれは現実となってきているように思います。

小学生高学年~中学生のお子さんを持つ保護者様から「英語が嫌いで、苦手意識をなくしてあげたいのですが・・」というお問い合わせが本当に増えてきました。10代前後の子供で英語が苦手って、どういう経験をしてきたのか不思議でなりませんでしたが、「テストありき」の指導では、どうしても正解・不正解というマインドが子供の中で芽生えてきます。言葉なんて間違いながら覚えていくもの!といくら大人が励ましてところでも自発的にそう思える子供なんて少ないように思います。英語の実力ってテストの点には反映されない事が本当に多いので、テストではなく、小さな成功体験を子供達に積ませる事によって安心感と自信につなげていく事が指導者に求められているところかなとも思います。

当教室では、「楽しい」という事が最優先。もちろん「楽しみ」方も年齢や性格によってそれぞれ違いますが、楽しみながら英語を身につける子どもたちをずっと見てきたから余計に、公教育のシステムのこの大迷走を不思議な気持ちで眺めてしまいます。大学入試を変えること、教科書の内容を充実させること、ALTを増やすこと…それらも大切な事だと思いますが、学習者である子どもたちの気持ちが置いてけぼりになっているシステムには疑問も湧いてしまいます。

英語を制する者は受験も制す!なんていう言葉も聞かれますが、教材販売店からいろんな教材やアプリのパンフレットが送り付けられる量も多くなり、英語教室を運営する私が言うのもなんですが、英語教育が大人のビジネスにまみれていくのが目に見えてきて、主役である子供が何やら置き去さりにされている気もするのです。英語がコミュニケーションのツールから、人を分けるツールや格差を生むツールになりつつあるような気もします。

目の前の子供を思い通りにさせたり、目に見える結果を無理矢理出さそうとする、そういう誘惑に陥ることなく、子供の学ぶ力を信じ、それを「楽しい」という経験で伸ばしていく、そんな教室であり続けたいと願っています。

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