中学生になると、塾や部活動そして定期テストの準備等でますます忙しくなります。「英会話」を継続するかどう悩める時期だと思います。「塾や学校の英語」と「英会話の英語」何が違うのかということ明確にすることで、選択肢がみえてくるかと思います。子供達にとっては限られ時間、学校以外の活動の優先順位を考える事はとても大切な事だと思います。
塾や学校の英語がテストのための英語に対し、我々どもが提供したい英語は「使えるための英語」であると思っています。使えるようになるためにはもちろん文法は必須です。
母語能力が一定の完成を見る中学生くらいの時期に、文法等のロジカルな学習がとても有効になります。小さい頃から英語の音を中心に学んできた子供達にとっては、「散らかった英語脳」を整理する事で、爆発的に英語の実力が伸びる時期です。また、中学生以降から英語を始める場合には、文法学習を通して学びの時間を圧縮できるというメリットがあります。年齢が上がれば上がる程、文法学習から入る方が効率がよいのです。ただし、テストで得点をとるために必要な文法知識と、実際に英語を使う時に役立つ文法知識は違います。
当教室の中学生クラスは、会話に繋がる文法学習を指導しており、学んだ事をドリルを通して実践し、発話へと繋げていくようサポートさせていただいております。学校や塾ではテストが前提になるので、どうしても入試や定期テストで重視されない会話やリスニング、そして発音等は軽視されがちのように思います。実践に繋がるための練習量が圧倒的に不足しているので、中学生になり「英会話」やめたとたん、話せなくなった、発音が悪くなった、聴き取れなくなった、というコメントをいただくことは珍しくありません。
また、頭の柔らかい中学3年間の間、日本語ががっつりの「翻訳英語脳」が鍛えられてしまうと、そこから英語を英語で処理出来る「英語脳」に軌道修正するのは本当に大変で時間がかかります。その上、カタカナ英語がしみついてしまうと、通じない・聞き取れない・単語が書けない、だから英語が嫌になる、という悪循環に陥ってしまうケースが本当に多いのです。
本来、文法はスピーキングとペアで学ぶべきもの。話せれば聞け、書くことも楽になります。読みも直読・直解ができ、遅い読解を避けることが出来るようになります。塾や学校ではカバーしきれない発話やリスニング、発音などを文法ベースで学習することで、使える英語の習得を目指すと同時に、「使える英語」はテストのスコアにも繋がっていきます。
当教室の中学生クラスは日本人講師が担当しています。限られた時間の中で効率的に英語学習をすすめるためには、日本語で英語の文法をちゃんと理解する事が大切です。英語は日本語と非常に異なった言語なので、理解が曖昧だと、いくら練習しても忘れやすく、応用が効きにくく、習得が遅くなり難くなります。ですので、まずはちゃんと理解し、何度も「発話する・聴く」という練習を繰り返す事で定着を目指します。
同じ英語なのに目指す方向が違う、矛盾を感じはしますが、日本の教育システムが急に変わるという事はないので、何が違うのかという事を認識することで、限りある時間を有効に使えるようになるかと思います。高学年や中学以降の英語への取り組みについて悩んでいる方にとって、参考になれば幸いです。