以前もニュースレターで紹介させていただきましたが、4月より副教材として「B.Bカード」を導入する事になりました。B.Bカードの存在を知ったのは7~8年前。やっと導入できる事にワクワクしています。
B.Bカードはテキストではなく、64枚の絵カードとそれに対応する字カード、計128枚で構成されているトランプのようなカードです。基本の64センテンスはマザーグースや早口言葉をもとに作られているので、韻を踏んていてリズミカル、また中学レベルのセンテンスです。
例えば、
Betty Botter bought some butter for her mother.
Mad monkey made a lot of money in many way.
このようなセンテンスを聞こえた通り真似して言うことから始まります。あえてゆっくり言わず、ナチュラルスピードでどんどん進めていきます。ビンゴゲームなどをしながら、子供達は聞こえたセンテンスを真似しながら16枚の絵カードから該当する絵カードを探していきます。
BBカードで身に付く事は、
●音声 | 英語のリズム、イントネーション、アクセント、リエゾン |
●文字 | 音と文字との相関関係(フォニックス)を理解 |
●作文力 | 中学で学習するレベルの基本構文が体に染み込み、それらの英文が作文や英会話をする際の拠り所となる |
●文法 | 中学3年生までに学習する文法事項に聞き慣れる・言い慣れる |
カードゲームを楽しみながら英語学習の骨の部分を構築していきます。
なにやら難しく聞こえますが、「基本は遊んで学ぶ」事。それがBBカードの魅力なのです。
BBカードの3原則は:
- 全体から個へ
- 基本は遊んで学ぶ
- いい加減が好い加減
従来の授業はテキストを開いてそれを先生が説明して、生徒が聞く→確実に覚えたら次へという、「個から全体へ」「易いから難へ」という段階を追う学習方法(ボトムアップ式)です。フォニックス学習も典型的なボトムアップ式。1つ1つ積み重ねることで、できる事や読めるものが増えていくので、「できた!読める!」という実感、成果がわかりやすいです。一方、BBカードはその逆、「全体から個へ」(トップダウン式)です。ですので、時間がかかるし、短期間で成果が目に見えにくい部分がありますが、子供達の中に着実に英語の土台が築いていけるのがBBカードの特徴の一つです。
また、このBBカードの魅力の1つは「文法構造を知る」ことかなとも思います。
英語と日本語はまったく違うかけ離れた言語です。その中でも文構造・語順は大きく違います。文法が少々間違っていても、語順さえあっていれば意味が伝わりますが、語順が違うとまったく別の意味になってしまいます。
この先、英語を学習する中で必ず習う5文型(覚えてますか??)
①SV
②SVC
③SVO
④SVOO
⑤SVOC
英文が難しく複雑になる程、文型の考えなしでは太刀打ちできなくなります。高校英語で習う文型ですが、私はまったく理解できませんでした・・でも多読を通してインプット量が増えるにつれ、この5文型がだんだん理解できるようになり、英語のおもしろさに増々のめりこんでいきました。5文型を理解する事によって長くて複雑な文も驚くほど分かるようになったし、なにより英語が書けるようになりました。BBカードは遊びながら、この核となる文構造を、遊び「ゲーム」を通して、先生とのインタラクションをしながら、繰り返し基本センテンスを唱える事で身に付けていけるのです。また、単語を入れ替える事で、語彙も増やしていけます。そしてそのセンテンスを何度も繰り返し声に出す事で、自然と英語の持つ音やリズム、発音も身に付きます。
BBカードはまさに英語学習の宝庫!「楽しみながらも確実に英語力を身に付ける」それを可能にするのがこのBBカードだと思っています。成果が可視化できるまでは時間がかかるとは思いますが、急がば回れ、保護者の方には「待つこと、見守ること」をお願いできればなと思っています。
過去にもBBカードについての記事を書いておりますので、よろしければご一読下さい
英語嫌いの子供がときめく魔法の英語学習 導入へ向けてパート1
英語嫌いの子供がときめく魔法の英語学習 導入に向けてパート2
参考文献 勉強嫌いの子供がときめく魔法の英語学習法B.Bメソッド