大幅に内容が改訂された共通テスト。発音、アクセント、語法、文法というセンター試験で出されていた分野がごそっとなくなったこともあり、一般の受験生としては、対策という対策がうてないテストになってしまいました・・

でも多聴・多読で量をこなしていた生徒さんにとっては、かなり有利になったと思います。インプット量があれば対応できるテストかなと思います。英語の習得に特別な能力はけっして必要ではありません。母国語が問題なく取得できれば、必ず英語も習得できます。特にインプット(読む・聞く)に関しては、「量」がすべてを解決するといっても過言ではないように思います。3年生になる我が家の長女にも試しにテストをさせてみましたが、数字の読み取り等は無理ですが、英語自体は意外と分かっていました。

では4技能のアウトプットの部分であるライティング・スピーキング、特に日本人が苦手とするスピーキングはどのように学習すればよいのでしょうか?

英検を受験される生徒さんも多くなってきたので、この英検を利用したライティング力・スピーキング力を伸ばす方法を紹介します。

まずライティンも「量」が必要になります。書けば書くほど上手になります。ただ、むやみやたらと書くのではなく、書いたものをちゃんと添削してもらうことが重要。間違ったところを直さないと、いつまでたっても上達しません。特にライティング初心者は、日本語→英語といふうに頭の中で日本語を介して翻訳をしています。でも量をこなし、添削してもらう事で、日本語を介さずに書けるようになってきます。日本語を介していると時間はかかるし、英語らしい英文は書けません。日本人の書く典型的な英文は、文法は間違っていないのだけれど、宇宙人が書いたようなへんてこな文章が多いです。私も、完璧だ!と思って提出した英文が、添削で真っ赤、文字数は半分以下に減らされ、かなりショックを受けましたが、何度も書いて添削してもらうごとに、英語の書き方が身についてきました。「書く」に関しては添削は必須です。読む・聞くは自分でできますが、「書く」作業は添削ができる先生なしでは上達しません。英検のエッセイに関しては、過去問を最低20問取り組んでみましょう。“書く→添削→書き直す”の一連の作業の他に、模範解答を音読し、それがスラスラ書けるように練習します。

実はこのライティングの練習がスピーキング力に繋がっていくのです!私もはるか昔にTOEFLというテストのライティングに取り組んでいた時がありましたが、あの時期はびっくりするほどスピーキング力が伸びました。ライティングとスピーキングは、アウトプットをする力が求められているという点で共通しているため、スキルを伸ばす根本的な要領は同じだと経験しました。

エッセイを書く際の基本構成は、面接でのスピーチにも応用できます。ライティングで培った力は、スピーキング対策にも大きく役立ちます。またテストだけではなく、通常の会話においても、英語の論理で考え会話できるようになります。スピーキングも過去問に最低20問は取り組んでみましょう。まずは自分だけの力で答えてみて、その後に「こういった視点からの意見もあるのか」「この単語・フレーズを使うと。より的確に表現できたかな」という風に考えながら、模範解答をよく読みます。そして、今度は1回目より質の高い解答をすることを心がけながら、もう1度同じトピックで答える練習をしてみる、この繰り返しをする事によって、スピーキング力は飛躍的に伸びます。エッセイの模範解答を読み込むのと同じように、スピーキングも模範解答をしっかり読み込み、利用しましょう。「学ぶ」は「真似る」ともいいますが、英語に関しても発音だけではなく、書き方やフレーズ・単語の使い方等ネイティブらしい使い方をまず真似る事が上達への近道です。

英検準1級、1級にチャレンジしたい方は、英語のニュースを読む事をお勧めします。話す構成力を鍛えても、肝心の話す内容が思い浮かばないと、中身のある回答をすることができません。特に1級の面接では、時事的なトピックについて意見を求められることもあるので、日頃から積極的に時事問題や社会問題に触れるようにしましょう。こういった話題のストックは、英語力ではなく、コミュニケーション力や人間力にも繋がっていくので、自分の世界を広げるきっかけにもなります。

アークアカデミーでは、英文添削コースも設けています。「書く」練習を「話す」力へと繋げてい機会としても利用していただければ幸いです。