小学生1年生~2年生の子供達の対象にしたクラスでは冠詞の使い方に注目しています。

It’s a backpack.

It’s red.

というフレーズを中心に学んでいるのですが、簡単そうで実はとても奥が深いのです。子供達は癖で、it’s a red というふうに、redの前に冠詞のa をつけてしまいそうになります。冠詞は名詞の前につく事が基本。redはこの場合、形容詞として使われているので、冠詞はつかないのです。でも、I like redというフレーズになると、redは名詞扱いとなるのですが、数えられない名詞なので、冠詞はつきません。

とても重要な文法事項なのですが、この時期の子供達はこうした「理屈」よりまず「慣れる」事が重要。たくさん聞いて、たくさん発話して冠詞の感覚を自然に身に付けてもらえるのが理想ですね。

実はこの冠詞、日本人の間違えているワーストNo.1の文法テーマです。平均四単語に一回程度使う必要があり、ネイティブはまずこれを間違う事はありません。文字数自体はとても少なく、相手が推測しながら読めば全く意味が伝わらないということは少ないかもしれませんが、まずネイティブは冠詞を間違えないものなので、冠詞の間違いはあなたの英語がノンネイティブであることをはっきりと表してしまいます。TOEIC 900点のレベルでも、英文で一番添削されるのが、この冠詞なのです。

例えば、日本人は意識しなくても1人とか1個といった助数詞や、助詞(てにをは)を間違えないように(最近は日本語の怪しい日本人もたくさんいますが・・私も含め)、ネイティブは冠詞を間違える事はありません。

日本の高校で学ぶ仮定法、分詞構文、二重否定、倒置、話法、使役動詞、知覚動詞みたいなものは実はシンプルで範囲も狭いです。一方中学で最初に学ぶ冠詞や可算不可算、副詞の位置などは相当奥が深いなとつくづく思います。難易度のイメージと実際は大きく違います。中学文法で基礎さえ固めれば高校文法は凄く単純だと思います。

何をするにもやはり基礎が大事ですね!

冠詞の使い方はイメージを利用するとぐっと分かりやすくなるので、またの機会に紹介させていただきます。