新緑の美しさが眩しい時期になりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

さて最近、「効率」について考えさせられる事がしばしばありました。英語学習のみならず、日本の教育は「効率の良さ」が重要視されているような気がするのですが、この「効率」って本当に大切なのでしょうか?

若かりし頃の私の夢は、アフリカ大陸まで陸路で1人旅をする事でした。大学を卒業すると同時に、小さなバックパックを1つ持って、神戸からフェリーで上海に渡り、それから数年かけてユーラシア大陸を陸路で横断しました。アフリカまで飛行機だと15時間弱なのですが、陸路で、しかも最も効率の悪い交通手段(【歩く】も含みます)だと、2~3年間はかかります。「効率」だけを考えるなら飛行機を使えばいいですし、最近はテクノロジーのおかげで、自宅にいながら世界を旅したような気にさせてくれるアプリもたくさんあります。確かに効率的(しかも安価!) ではありますが、効率だけを追求していると、実は失うものも多いという事に「非効率」を経験して初めて気づきました。美しい景色や人々との出会い、多様な文化の融合と衝突など、経験を通しながら得た知識は、生きる力になってように思います。

学習においても効率を追求しすぎる事によって、失うものは多いのかもしれません。テストの点数をあげるための効率のよい勉強法、このようなものは思考停止を促しているように思えてなりません。もちろん、目的を部分限定すれば、効率の良い学習方法というは存在します。とりあえずTOEICで高得点を取る、英検2級に受かる、といった具合に目的を限定すると、最適化した学習方法というものは間違いなく存在しますし、決して悪くはありませんが、自分で ああでもないこうでもない、と思考錯誤しながら得た知識は、本当の実力に繋がっていくような気がします。日本の学校も社会も、効率という価値観から少し離れて、子供達が失敗したり、悩んだり、思考錯誤する事にもっと寛容であって欲しいなと思います。

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