第2回目となる大学入試共通テストが終わりました。

オミクロン株が猛威を振るい始めたり、海底火山が噴火して津波がきたり、東大の試験会場で事件があったりと、受験というものは最後の最後まで何が起こるか誰にも分からないものですね・・

東大の試験会場で起こった刺傷事件、受験生の保護者でもない私でさえもかなり動揺したのですから、試験会場に集まっていた受験生の皆さんはどれだけ不安になったことでしょうか。また、事件を起こしてしまった子供はまだ高校2年生。精神的にこれだけ子供を追い込む受験という制度の歪みに、目を背けてはいけないような気がします。

最近、自暴自棄になって無差別に他人を巻き込む事件が多くなってきたように思います。日本って、何事も一回勝負というか、正解・不正解の2元的価値観が強いというか、世間でいう「失敗」に対してものすご~く不寛容な社会だと思います。「現役」とか「新卒」というのが一つのステータスみたいになっていて、それで追い込まれていしまっている子供が多いように感じます。マジョリティの真善美の基準や価値観に照らして「間違っている」ものや「失敗者」はだいたい「矯正」か「排除」の洗礼を受けることになる、そういった空気をみんなうすうす感じているのではないでしょうか?

人格やら人間味は、挫折や失敗、そして時には悲しみや苦しみを通して練られていくものだな~と今まで出会った魅力ある人々を思い出しながら実感しているし、だからこそ、失敗してもなんとかなるというセイフティネットで、子供達を守ってあげるのが大人の役目だと思います。

人生という壮大な「物語」を読み解くめに「正/誤に回収されえない問い」というものが実は世の中には結構ある、というあまりパッとしない現実を、学生さんたちにそれとなくお伝えするというのが、教育のひとつの大きな役割であると思うのだけれど、受験という仕組みが、実は弊害になっているのではないかと、最近の事件を見聞きしながら悶々と考えてしまっています。

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