今年初めて実施された大学入学共通テスト。知識だけでなく、思考力、判断力、表現力を深く問う問題へと変わってきているそうです。そして気になる英語テスト、予想より長文が多く難しかった、というニュースを聞き、興味深々に問題をチェックしてみました。

確かに今までのテストと違い、情報を読み取る形式の問題が多いです。どちらかというとTOEICテストのような感じで、情報を素早く読み取る力が求められているようにも思いました。実践的な内容で面白かったという意見も聞かれましたが、「読み物」としてはつまらないな~というのが個人的な感想です。英検やTOEFLで出される長文は、教養として楽しめる内容が多く、なんとなく賢くなれたような気にさせてくれたのですが(笑)、USBを忘れた、とか誰かさんのファンクラブに入るとこんな特典があるとか、大学生に求める内容としてはどうかなと疑問が残りました。一方、英語の多読・多聴に取り組んでいる生徒さんにとっては朗報です。特に試験に特化した勉強をしなくても、多読(音読)・多聴に取り組んでいれば楽勝のテストだと思います。

大学入試テストは長文が多く、時間が足りなかった人が多かったようですが、リーディング力を上げるには、リスニング力を上げるのが近道です。日本語の文は象形文字の漢字が多いので、文章中の漢字を目でさっと拾っていくだけでも全体の意味がなんとなくわかります。だからスキミングとかスキャニングがある程度役立ちます。一方、英語は基本的に、最初から一音ずつ丁寧に「音」として頭の中で再生していく言語です(いわゆる「脳内音読」)。つまり、英語を読んでいるときは、頭の中でナレーションを再生し、リスニングしているのと同じ状態になっているのです。また、「読む」練習に音読を勧めているのは、英語は「音の言語」であり、象形文字の漢字と違って、その言葉を口で音にすることが重要な原語で、口に出してその抑揚やリズムを楽しむという側面があるからです。

多読(音読)・多聴に取り組んでいる生徒さんは、英語を英語で理解できる英語脳を育てていると同時に、将来の受験対策にもしっかり取り組めています。毎日15分の積み重ねが、小手先の試験対策英語に振り回されない英語力に繋がっていく事を信じて、引き続き学習に取り組んでみてください。

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