「使える英語が身に付く」、英会話教室にはおなじみのキャッチフレーズですが、そもそも使える英語ってどういう事なのでしょうか?

知識(文法・単語量)が多くても、英語が使えない人は珍しくありません。例えば、スピーキング。会話をしている時に、話を振られて頭の中でいちいち文法を考えて、文章を組み立てて・・・なんて時間をかけていたら会話なんてスムーズにいきせん=「使えるレベルではない」という事。

東進ハイスクールの安河内先生は;

「言語の運用能力というのは、理屈を理解できているがどうかではなく、どれだけ自動化されて反射神経に変わっているかがポイントになります。この反射神経は「長期記憶」にないと発動できない」とおっしゃられていますが、反射的に英語が出てこないと「英語ができる」とは言えないのです。

記憶には「長期記憶」と「短期記憶」があるそうです。短期記憶は必要な時に必要な物を見短い間保持する事で、テスト前の一夜漬けはまさにこの「短期記憶」が活躍する場ではないでしょうか? その逆に「長期記憶」は、文字通り長く保たれる記憶の事で、何度も繰り返す事で長期記憶に情報が蓄えられていきます。悲しい事に(素晴らしい能力でもありますが)人間の脳は忘れるようにできてきます。なので、「覚える」→「忘れる」→「思い出す」→「覚える」という復習のサイクルをする事で、記憶の定着率を高めていくのです。そして「使える英語」というのは、英語という情報・データ(短文やフレーズ、パラグラフ)が「長期記憶」にないと発動できないのです。つまり潜在意識の中にまで組み込まないと、英語を自動的に使いこなす事はできません。母語で会話する時も、実は相手の言葉に潜在意識で反応する事が多いそうです。母語である日本語で話す時、相手の言っている事の意味が瞬時に分かるのは、潜在意識に日本語の語感が刷り込まれていて、頭で考えるより早くスムーズに反応しているからです。慣れない英語で会話をしようとする時、相手の言っている事は分かっても、どう答えていいかわからず、話に詰まってしまう事がありますが、それは、まだ語感が身についていなくて、頭で考え、顕在意識で外国語をたぐっているからなのです。

英語学習も「繰り返しの反復学習」という地味な積み重ねがあるからこそ、その先に「使える英語」があるわけです。でも子供の場合は単調な繰り返しだと飽きてすぐ嫌になります。なので、ゲームやアクティビティを通して英語の反復を促す訳ですが、週に1回の授業では、この長期記憶にまで情報を落とし込む事が難しいです。

子供はすぐ覚えるけれど、すぐ忘れる。「勉強」だとおもしろくないので、集中できない。繰り返さないので身に付かない・・・どうすれば子供達が英語を身に着ける事ができるか、試行錯誤の毎日でもあります。そんな経緯もあり、子供達が楽しくゲームをしながら、無意識のうちに意味のある英語を「繰り返しの反復練習」ができ、中学3年生までに習う基本的な構文が「潜在意識」として子供達の記憶に貯蓄していく「B・Bメソッド」を知った時、これだ!と思いました。

従来の英語教教授法はボトム・アップ式で、母語とはまったく事なる英語という言葉の要素、つまり、音声・語彙・文の構造などを知識として教えられ、覚えていかなければなりません。しかし、このB・Bメソッドは、子供が生まれながらに持っている比較・判断力・類推力・想像力などを駆使し、言語を知識ではなく、「ことば」として習得していきます。そんな魔法のようなB・Bメソッドは、B.Bカードをという教材を使ったカードゲームで、その特徴はカードに書かれた文と絵の内容になります。

B・Bメソッドの詳細はまた後日紹介させていただきたいと思っています!