英語とは関係ないのですが、少しだけ宣伝させてください。長男が卒業した高校が、ドキュメンタリー映画になりました。

この高校には、テレビもスマホも漫画も洗濯機もない――そんな “あえて不便な環境” を選んだ“普通”の子どもたちが全国から集まっています。「ないないないの生活」なのに、人として生きていくために必要なものはすべてある、そんな不思議で面白い学校です。自分とはまったく違う人と共に暮らすのは本当に大変で、何よりつらいのは、不完全な自分に否応なく向き合わされること。でも、不完全な人間同士が足りないところを補い合い、いつの間にか一つの歌が生まれている、そんな物語がこの学校には詰まっています。

子どもたちに英語を教えていて、最近とても気になることがあります。それは、文法や語彙といった技術的な力ではなく(これらは頻度と量、そして覚悟があれば身につきます)、英語を話せても “語る中身がない” ということです。今の社会では「自分で考える」「自分の意見をもつ」ことが強調されていますが、実際には社会の仕組みがその機会を奪っているのではないかと思うことがあります。まず“正しい答え”が前提にあり、自分を表現し、他者を知るための言葉も、正しくなければ否定される――そんな無意識の恐れを子どもたちが抱えているのではないでしょうか。

映画「聴く隣人のいるところ」の舞台となった学校は、言葉をとても大切にしている場所です。不完全な自分と他者。その間にある深いギャップを埋めるのが対話。めんどうで、時にはもがくような苦しさを伴いながらも、言葉を通して子どもたちが成長していく姿が描かれています。進路に悩む中学生や保護者の方にとっても、“世の中にはいろんな選択肢があるんだな” と少しほっとできる時間になると思います。教育に興味がある方にはお勧めの作品です

アークアカデミー通信7月号ができております。

よろしければご一読下さい。

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